やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













   【maruzoh's profile】
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2012年05月04日

俺様とマリア volume.40 コンマ00秒単位の切り返し


俺様とマリア volume. 40 コンマ00秒単位の切り返し 


 恐怖心であるとか怯えというのは、闘う者にとって決して恥ずかしい感情ではない。むしろ無知や鈍感の上に立った勇猛さは、相手の強さや危険な環境を見極められない愚かな行為以外の何者でも無く、自らの生命をただ削るのみの言わば蛮勇だ。
 その点俺様を見つめ続けるクラッシャー桜田は、先ほどの攻防で俺様が発している何らかのオーラとその実力を感じ取ったようだ。背中に突き刺さった無数のガラス片を背負ったままゆらりと立ち上がったその眼には、どうやら奴がかつてぶっ潰してきた3000人超の道場破りとは一味も二味も違って、ゴリ押しで勝てるような相手じゃないと踏んだに違いない。いいぜ、こっからは観客不在、ガッチガチのセメント勝負といこうか。
 額の汗を拭ったクラッシャー桜田が、アマレスのような低い体勢を取った。タックルを狙っているようだ。片足か、両足か?それとも胴タックルか?じりじりと間合いを詰めていく。

ダダッ!

 片足タックル、右足だ!俺様の脳裏に一瞬「藤田VSミルコ」「自演乙VS青木」のあのシーンがフラッシュバックする。迎撃だ。俺様は桜田の顔面めがけて右膝を突き出す。

(いただきっ!・・あれ?)

 ところが、左足で急ブレーキをかける桜田。まさかのフェイントに俺様は、無防備な状態で右足を差し出しちまった。桜田はまんまとその右足を両腕で抱えんと詰め寄ったが、

グゴシャアアァァァァッ!

「くはあぁぁっ」

 リングに横たわったのは、またしてもクラッシャー桜田だった。信じられないとばかりに真ん丸に目玉を見開いたままの桜田は、右目尻辺りをザックリと切って血を流している。あの一瞬で一体何が起こったかを把握しきっていないようだ。まあ、桜田じゃ無くったって、コンマ00秒単位の切り返しなんて想像もつかないだろうが・・・
 では、格闘技好きの諸兄の為に、俺様が今の攻防を振り返って解説するとしよう。まずは桜田が俺様の右足に向けて片足タックル。ところがこれはフェイントで、桜田の顔面をカウンターで狙った俺様の右膝が空を切っちまった。そして桜田がその右足を取りにきたところまではさっきも書いた。で、ここから先が肝心。スカされた俺様は瞬時に作戦変更。宙に浮いた右足を桜田が踏み出した左足の腿の辺りに強引に着地させると、それを踏み切り台として左膝を突き上げるように桜田の右顔面に叩き込んだ。そう、閃光魔術、シャイニング・ウイザードだ。なあに、エディのおっちゃんと猛特訓した俺様の動体視力と反射神経を以ってすれば、一手の読み違いをコンマ00秒単位で修正することなんざ朝飯前ってなもんなのさ。
 パイルドライバーでの力比べでもねじ伏せられちまうし、タックルでのスピードでも勝負にならないとなれば、クラッシャー桜田にはもう勝てる望みなど微塵も無いはず。追い詰められた桜田は案の定、泣き顔に近い悲壮な表情で立ち上がり、天に向かって大きく吼えると、

「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 俺様に向かってものすごい勢いでプロレス流胴タックル、スピアーを仕掛けてきた。スキンヘッドの馬鹿でかい窮鼠が俺様という猫を噛みに来た訳だが、無駄な抵抗はやめときな。俺様はがっしりと右脇で桜田を受け止めると、奴の右手を俺様の首に巻きつけてから、左手で黒のロングタイツを引き寄せるように掴んだ。
本部席の神龍が思わずソファーから腰を浮かして口篭った。

「くっ、まただ、ジ・エンドだ。
垂直落下式・・D・D・T・・・」

【To be continued.】




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 現代小説 俺様とマリア

posted by maruzoh at 18:17| Comment(0) | ◆俺様とマリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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