やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2012年03月25日

俺様とマリア volume.15 進化した豪腕


俺様とマリア volume.15 進化した豪腕 


 一方はスタンド、一方はグラウンド、所謂「猪木アリ状態」で対峙する俺様たち2人。俺様のいきなりの右ローを受けて左膝裏をさする花ちゃんは、俺様を見下すように反時計回りに弧を描きながら言った。

「E坊、ざまぁねえなぁ。
アントニオ猪木を気取ってるつもりだろうが、
お前さんにゃ、とても役不足だよ。
それじゃあ、誰がどう見たって
おいらのパンチにびびって腰抜かしてるみたいだぜ」

 へんっ、花ちゃん、強がってるんじゃねえよ。あんた、昔っからそうだ。その強烈なパンチに頼り過ぎてるが故にグラウンドは相変わらず「苦手」みてえだな。まあ、ほとんどの相手にほぼワンパンで勝ってきたんだから、そいつもしょうがねえだろうが、俺様を挑発して立たせようったって、そうは問屋が卸さねえよ。

「色男さんよ。
そっちこそ愛しのリンダと昨日は朝まで一緒に
グラウンドテクニックを磨いたんだろ?
へへへ、どんだけ上達したか、俺様が試してやるぜ」

 さすが俺様、我ながらナイスな挑発だ。花ちゃんの顔つきがサッと変わって、更にゴンタ顔に変貌していく。

「なんだと?コラァ」

 よ〜しよし、乗ってこい。実力に差がない対戦相手の場合、自分の得意な土俵で対戦すること。相手の冷静さを失わせること。この2つが勝利の鉄則だ。もう一丁駄目押しの挑発で、何としてでも得意のグラウンドに引きずり込んでやるぜ。

「どうした?
パンチと女といちゃつくしかしか能がねえ腕力ゴリラ。
俺様が寝転んじまったら、手も足も出ねえのかい?」

 そうら、乗ってきた、・・と思いきや、花ちゃんは・・・
花ちゃんは挑発に乗らずに、ちょっと小首を傾げて、なぜか余裕の薄笑いを浮かべている。

「クックックッ・・・
E坊、友だちってのはさ、
特に昔っからの古い友だちってのは、
相手がずっと昔のまんまだと思いがちなんだが、
お前さんが随分と優しい男に変わっちまったように、
おいらだってちょっとは変わってるつもりだぜ・・・」

 その言葉が終わるか終わらないかのうちに

ガッ! ザザザッ!

 花ちゃんが、空中から、踊りかかってきた!

「お、おっとぉ!」

ガスッ! ズザザッ! ブウゥゥゥン!

 ジャンプしてからの鳩尾(みぞおち)狙いのフットスタンプを、エビになってぎりぎりでかわした俺様だったが、花ちゃんは着地後すぐさま反転すると、その回転の勢いのままに力任せのロングレンジのフック!

ピシュッ!

 か、間一髪!鼻先かすめたぜ。しかし、上体を反らせてよけた俺様の腹の辺りが全くの無防備、お留守になっちまった。

「マウント、いただきっ!」

 花ちゃんが左手を突き出しながら腹に覆いかぶさってくる。

「させるかっ!」

ガガガッ!

 俺様は花ちゃんの突進を足で受け止めて、下の体勢のまま足で胴体を挟み込む。と同時に、花ちゃんの頭を両の拳ごと抱え込んで、体と体の間に隙間を作らせないようにした。そう、総合格闘技で言うところの「ガードポジション」の体勢だ。

「は、花ちゃん。
や、やるじゃ・・ねえか・・
ジムはジムでも、ボクシングじゃなくて総合かよ」

「4年前、カトさんに言われたんだよ、死んじまう前にな。
喧嘩じゃ行き着くとこは、どうせヤクザもんがいいとこだ。
屋台をくれてやるから、それで金稼いで格闘技やれって。
それで本当の男になれってよ」

 そうか、そうだったのか。それでステゴロは封印してたって訳か。しかし、だとしたら花ちゃんには、もう穴は無いってことか。でも上体が密着したこの体勢なら、顔面へのパンチはまず出せないはずだ。暫くは膠着状態が続く。痺れを切らした花ちゃんが、体勢を崩してでも強引に打ってきた時が勝機だ。下から三角締め、狙ってやる。

「E坊、甘いな。
おいらにゃ、そんなもの通用しねえよ。
ふんっ、どうだっ!」

 そう言うと花ちゃんは、僅かな隙間に左手を捻じ込んできて、まるで自分の体に付着した邪魔な何かをひっぺがすように、必死にしがみつく俺様の上体を左手1本で「メリメリ・・」と自分の体から剥いでゆく。額の辺りを強烈な握力で掴まれた上に押されて、密着していた体と体に少しずつ空間が出来て、パンチが入り込むスペースが・・・、生まれた。

「そらっ!」

ゴッ!

 まず、左こめかみに小さな右フックを被弾。

(花ちゃん、相変わらずすげえ力だ。
しかもこりゃあ総合をかなりやり込んでるなぁ。
まずいな、このままじゃ、ホントに何も出来ないままやられちゃうぜ)

そんなことを思っていたら、

メリメリメリ・・・ ゴガッ!

 真正面から右ストレート一閃ッ!完全に体と体が切り離されて、俺様は慌てて両腕で顔面をブロックした。

ゴガッ! バキッ! ズゴッ! バキバキバキっ!

 ガードの上からでも全くお構い無し。花ちゃんは無尽蔵のスタミナに物を言わせて、強烈な左右のパンチの雨を俺様に向けて降らせまくる。まさに土砂降り。いったいこの集中豪雨は、いつまで降り続くんだろう。

【To be continued.】




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 現代小説 俺様とマリア

posted by maruzoh at 06:57| Comment(0) | ◆俺様とマリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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