やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













   【maruzoh's profile】
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2012年03月09日

俺様とマリア volume.1 出会いはスピニング・トウ・ホールド


俺様とマリア volume.1 出会いはスピニング・トウ・ホールド 


 俺様が、まだ翠(みどり)の黒髪華やかなりし頃。

 東京、新宿、深夜。
酔いつぶれちまったサイドギターの助っ人として急遽呼びだされたトラ番の俺様は、盛り上がりの「も」の字も無え糞ライブを終えて、やりきれない気分で家路を急いでいた。新宿3丁目のはずれに差し掛かった辺り、俺様は漆黒の闇を切り裂くような悲鳴を耳にした。
 悲鳴のあった見当の路地裏に走っていくとそこには、絵に描いたような出会いのシーンが演出されていた。
 息を呑むような絶世の美女の脅えきった表情。白いドレスの上にコートを羽織り、踵の折れたハイヒールを握りしめている。荒い息でもたれているのは、打ちっぱなしのコンクリートの塀。完全無欠の行き止まり。
 袋小路の入口には、にやけたツラの悪玉の親分。ストライプの黒のWのスーツに、白マフラー。細身の葉巻をくゆらしている。
そして、その取り巻きが6人。傷ついた小鹿を狙うハイエナのような目で、美女を嘗め回すように見ている。ひっひっひっ、口元に下品な笑いを目一杯湛えて、

「手間掛けやがって、このアマ!
大人しく神龍さんのオンナになれや!」

 と教科書どおりの台詞。

「待て待て!剃刀の竜!
俺のコレになる女に、手荒なまねをしちゃいけねえな・・・」

神龍と呼ばれた親分らしき気障な男は、大きなダイヤの指輪をつけた小指を立て、それに葉巻の煙をふうっと吹きかけ、にやりと笑う。

「だっ、誰がお前なんかと寝るもんかっ!
まともにお天道様の下を歩けないお前にゃ、
ゴミ箱あさるドブネズミあたりがお似合いさ!」

 美女の投げたハイヒールを、軽くかわした神龍が言う。

「ふふっ、こいつは気が強いお嬢様だ。
まぁ、俺は気が強い女は嫌いじゃない。
そういう女を調教するってのが、これがまた、一段と楽しいのさ・・」

 神龍の言葉に、子分どもがクックッと卑猥に笑う。

「こ、この変態ヤローッ!」

ペッ

 神龍は顔にかけられたツバを、ゆっくりと絹のハンカチで拭うと、

「さらえ・・・」

 ポツリと呟くように言い、美女に背を向け歩き出した。

 と、そこに、スピニング・トウ・ホールド。
言わずと知れた、ドリー・ファンクJr、テリー・ファンクのザ・ファンクスの入場テーマ。俺様の弾くギターの音色が新宿の片隅の廃墟を照らす月明かりに響き渡る。
 月光を背に、俺様は神龍の前に立ちはだかった。

【To be continued.】




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 大衆娯楽小説 俺様とマリア

posted by maruzoh at 09:04| Comment(0) | ◆俺様とマリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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