やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2012年02月05日

ケンと シロと そしてチビ ―プロローグ―



ケンと シロと そしてチビ ―プロローグ― 


(また奴だ、また来てやがる。ここんとこ毎日じゃないか。
ここを、誰ん家だと思ってやがるんだ)

 俺さまは、体を低くして、そろおりと抜き足差し足で、奴に気づかれないようにゆっくりと近づく。

カサリ

(いけね、落ち葉踏んじまった!)

 俺さまが踏んだ微かな音に気づいて、奴は残飯漁りをやめて振り返った。ノラにしては艶のある白い体が、月明かりに照らされている。

「やあ。いい月夜だね」

こいつは、いつだってこうだ。まるで拍子抜けしちまう。

「おい、この間忠告したはずだぞ。ここは隅から隅まで俺さまの家だ。
ノラにやる飯なんて、一粒だってないんだ!」

 俺さまは、精一杯尻尾を膨らませて言ってやったけど、ノラ野郎にはまるで柳に風。

「へえ、そうなの?
僕はまた、人間の家かと思ってたけど」

ノラ野郎のふざけた返答に、俺さまの堪忍袋の緒が切れた。

「フ――――ッ」

 俺さまの背中の毛が全部逆立って、爪がギュギュッと伸びた。まさに、戦闘体勢に入ったその時、お勝手口の灯りが点いてトーサンが窓から顔を出した。

「このノラ!いつも勝手口汚しやがって!」

 トーサンは、そう言うが早いか、持っていたバケツの水をノラ野郎にぶちまけた。

「ニャウゥゥン」

 ノラ野郎は全身ずぶ濡れになって、一目散に逃げ出していった。

(いい気味、いい気味。
いい月夜のはずが、とんだ土砂降りになっちまったな、ククククク・・・)

 人間ならきっと大声で笑ってやるんだろうけど、俺さまは猫なんで、盛大に喉をゴロゴロさせた。
へへへへ、スカした白ノラ野郎が、ざまあ見やがれってんだ。

《つづく》





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 児童小説 ケンと シロと そしてチビ


posted by maruzoh at 23:16| Comment(0) | ◆ケンと シロと そしてチビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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