やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













   【maruzoh's profile】
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2011年12月17日

王様 対 皇帝 第48回 ガルル皇帝執務室


〜憧話 こころ王国 episode 2〜
王様 対 皇帝 第48回 ガルル皇帝執務室 


 それは、MARUZOHくんの気のせいかも知れません。
しかし、その部屋のドアからは、確かに、さっきの架電室とはまた違う、重苦しさと鋭利さを兼ね備えたような、ただ単純に邪悪とだけでは言い尽くせない特殊な何かが発散されているように思えたのでした。

「ガルル皇帝執務室・・・」

 階段の向こう側を見据えるMARUZOHくんの言葉に、苦虫を噛み潰したような顔のマレンゴが頷きます。

「ガルルも、今は、いないかも知れない。
しかし、それは、100%ではない。
しかも、いなかったとしたって
いつガルルが、戻ってくるかも知れんのだ。
MARUZOHくん、君なら、どうする?」

 大空の太陽が小さな雲間に隠れてしまったように、マレンゴのさっきまでの前向きな元気さが、やや曇りがちになってしまったようです。

「行きましょう、マレンゴさん。
この場を逃してしまったら、
僕らが連絡できるようになるのは、
メインエンジンが稼動した時、つまり、
帝国が体勢を立て直した時になってしまいます。
今、行くべきです」

 MARUZOHくんの力強い言葉に、弱気になりかけたマレンゴの心の雲が霧散しました。

「大した決断力だな。
さすがココロニアのプリンス、天晴れだ。
君の言うとおりだ、よし、行こうっ!」

「おおっ!」

 マレンゴは、雄叫びを上げたタカシくん入りの麻袋を「よいしょ」と担ぎ上げると、階段から登って来る者がいないかを注意深く見ながら進んで、そしてついに3人は、問題の部屋の前に立ちました。
 マレンゴは、ゴクリと唾を飲み込むと、これは欅でしょうか、木製の分厚くて光沢のあるドアを慎重にノックしました。

コン、コン・・・

「副機関室長マレンゴです」

「・・・・・・・・・」

 重々しいノックの音の後、耳をそばだてて暫く応答を聞いていた3人でしたが、ドアの向こうは、しんとして何の物音もしません。マレンゴは、念の為、もう1度ノックをして名乗りましたが、やっぱり、何の反応もありませんでした。

「しめた、どうやら留守のようだ・・・」

 マレンゴは、ドアノブをガチャガチャやっていましたが、鍵が掛かっていると見るや胸ポケットから何か取り出したと思うとそれを鍵穴に入れて、すぐにカチャリとドアを開けてしまいました。

「修理の為のマスターキーがあれば、こんなもんさ」

 心臓ドキドキの3人が入った皇帝執務室の中は、散乱した書類で足の踏み場もないような有様でした。恐らく、スクリューに金網が掛かった時のあの大きな衝撃のせいで、書棚の本やファイルのほとんどが床に落ちてしまったのでしょう。あれは、確かに、それほどの揺れでした。
 その、散乱した本や書類の先に革張りのソファーセット、その奥には、ルル皇帝の執務用の大きなデスクがあります。これもドアと同じ木製のぴっかぴかの机ですが、その机の左端にたくさんのスイッチやつまみとマイク、そして、皇帝の使う黒い電話機がありました。

「あれだっ!」

 MARUZOHくんは、床の書類を飛び越えて机に急ぎました。マレンゴもそれに続きます。でも、タカシくんは、床に落ちていた何かが気になるのか、しゃがんだままそれをじっと見ていましたが、やがてそれを拾い上げるとそっと胸ポケットにしまいこみました。。

《つづく》


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posted by maruzoh at 09:34| Comment(0) | ◆王様 対 皇帝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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