やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













   【maruzoh's profile】
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2011年12月13日

王様 対 皇帝 第44回 再び最上階へ


〜憧話 こころ王国 episode 2〜
王様 対 皇帝 第44回 再び最上階へ


 千年帝国母艦の機関室の片隅。ゲッペルスにヒムラー、マレンゴやMARUZOHくん、それから、小学1年生のタカシくんまで含めた総勢16名の反乱軍は、脱出に向けての次の策を練っていました。

「ここは最下階、つまりは、どん詰まりなわけだ。
万が一、俺たちの謀反の情報が漏れて、
親衛隊の連中が大挙して攻めてきたら
全く逃げ場がなくなっちまう、一網打尽ってやつだ。
アジトを代えた方がいいんじゃないか?」

 マレンゴが、あの大げさな身振りで提案しました。

「そうは言っても、16人も揃ってぞろぞろと行進なんかしてたら
見つけてくださいって言ってるようなもんじゃないか」

 ゲッベルスの反論を、ヒムラーが継ぎます。

「確かに今、全員で移動するのは、
あまりにもリスクが大き過ぎるな。
しかし、だ・・・、
機関室のマレンゴら12名が我々の仲間になったことは、
まだ誰も知らないんだ。
何回かに別れて移動すれば・・・」

「そう、その通り。
追われている君ら4人と違って、
俺たちはまだ艦内を自由に行き来できる。
かと言って、機関室に誰もいなくなるってのも、
どう考えてもおかしいだろ?
そこでだ・・・」

 マレンゴの提案は、こうでした。
ゲッベルスとヒムラーは、機関室に残り、親衛隊が捜索に来たら、仲間が部品庫内に隠してやり過ごす。機関室の制服を着て変装したMARUZOHくんは、マレンゴと共にタカシくんの入った麻袋を担いで、再び最上階を目指す。そして、最上階の架電室でココロニア王国ともう1度電話連絡を取り、ことの詳細を伝える。
 マレンゴは、続けました。

「ココロニア国王には、知らせなければならないことが山ほどある。
まずは、タカシくんとMARUZOHくんの安全。
王国の船団は、まだタカシくんの姿を見ていないからね。
お父さんやおじいちゃんを安心させてあげないと。
それから、帝国の親衛隊は総勢80名もいて、
それぞれがライフルやピストルで武装しているってことも
国王に知らせないといかん。
親衛隊は、軍隊なんだ。
奇襲は成功したかもしれんが、まともに正面から行ったら、
ココロニア船団じゃ、まるで勝負にならんのだ。
つまりは、ココロニア国王は日本国警察に
協力を要請するべきだと伝えないといかん。
その役目は、MARUZOHくん、君しかいまい。
ココロニアと連絡が取れたら、
既に親衛隊の捜索が済んだ空き部屋を探して、
そこを当面の我々のアジトとする。
まさか親衛隊も1度調べた部屋をもう1度調べるほど暇じゃないだろう。
警察が来るまでの間、そこに隠れるんだ。
機関室との連絡係は、俺が引き受ける」

「この銃は、どうする?」

 ヒムラーが、先ほど親衛隊から取上げたライフルに視線を落としました。

「本当なら持って行きたいところだが、
機関部の俺が銃を持ってるってのは、
いかにも怪しいだろ?
大体において、俺が撃ったところで、
ひとつも当たりゃしないだろうしな・・・」

「確かに、私とマレンゴには銃は猫に小判だよ。
やっぱり私たちには、殺虫スプレーやお徳用の胡椒瓶あたりが
お似合いかもしれないなぁ」

「だな・・」

 ゲッベルスの冗談に機関室が久し振りに笑いに包まれました。
細部の打合せの後、着々と準備は進みます。作業着に着替えたMARUZOHくんに、ヒムラーがつけ髭を手渡しました。タカシくん誘拐の時に使った、あのつけ髭です。

「タカシくんやMARUZOHくんにとっては、
いやな思い出のつけ髭だろうけれど
今回は、我慢して、使ってください・・・」

 MARUZOHくんは、暫くそれを見つめてから無言で受け取ると、頬に貼り付けました。ちょっと見は、全くの別人です。
 マレンゴがタカシくんの潜んでいる麻袋を「よいしょ」と担ぎ上げて、いよいよ作戦開始です。

「じゃあ、行ってきますっ!」

 タカシくんが、麻袋からぴょこんと首だけ出して挨拶すると笑顔の仲間たちの手が、順番に、ごしごしと、その頭をなでるのでした。

「いざ、最上階へ!」

《つづく》


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posted by maruzoh at 08:48| Comment(0) | ◆王様 対 皇帝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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