やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2011年11月23日

王様 対 皇帝 第24回 千年帝国の正体


〜憧話 こころ王国 episode 2〜
王様 対 皇帝 第24回 千年帝国の正体 


 ココロニア宮殿 会議室。
法務大臣の抱えてきた「とんでもない」という資料、つまりタカシくんの拾ったCDの中身が、テーブルに順番に並べられています。
 王様や警察庁長官ら「タカシくん誘拐事件対策本部」の面々が、それを代わる代わる見ながら法務大臣の話に耳を傾けています。

「この間の贋作依頼の話と言い、
この資料にあるYプロジェクト、
または、Fプロジェクトと呼ばれている組織から見ても、
奴ら千年帝国は、犯罪者集団以外の何者でもありません」

 法務大臣の言葉に対策本部の面々のページを繰る手が一瞬止まりましたが、大臣は、腕組みをしたまま、更に先を続けました。

「このYとか、Fとかと言うのは、
ある組織化された犯罪集団の頭文字なのですが、
この2つの違ったプロジェクト・・、いえ、2つの犯罪集団は、
被害者への連絡の仕方や収益の回収の形態が非常に似通っています」

「連絡方法と・・言うと?」

 王様の質問に法務大臣は、表紙にFと書かれた方の束の2ページ目を開きました。

「ここに『架電』と書かれています。
今ではほとんど使われていない言葉ですが、
電話をかけると言う意味です。
この組織には、班長と呼ばれる責任者が数名いて、
それぞれの集団で成績を競い合っているようなのですが、
この架電が、ひとつの集団ごとに、
なんと、日に数千単位で行われています」

「す、数千も・・ですか・・・」

と、MARUZOH長官。

「さよう、新規開拓の営業アポイントにしても数が多すぎます。
何らかのリストを片端から架けなければ、
こんな数字はとてもじゃないがこなせません。
一方、Yの方はと言いますと、
やはり『架電』とありますが、これはむしろ、
アプローチが終わってからのフォローの為に使われているようです。
これも日にすると数百単位の件数、
つまり顧客に対してひっきりなしに架電されているのです」

「ひっきりなしったって、
顧客に用もないのに電話を架け続ける理由もないだろう?」

 文部副大臣の疑問ももっともです。

「これはね、まっとうな商売ではないんです。
犯罪ですから、常識は通用しないんです。
そして、ここに大きなヒントがありました。
千年帝国はあんなに大きな組織であるのに、
電話回線は、すべて090で始まっているんです・・・」

「け、携帯電話?」

 MARUZOH長官が応えました。

「そう、携帯電話の回線です。」

「だって、あの国は領土を持たない船団だから、
固定電話は使えないんじゃないですか?
ケイタイの方が、遠距離は安いし・・・」

「MARUZOHくん、肝心なことを忘れていませんか?
本来、洋上では、ケイタイは、繋がらないはずなんです!」

 会議室の全員が、はっとしました。

「犯罪者にとってケイタイのメリットは、
ブラックマーケットでもたくさん出回っているようにその匿名性にあります。
これだけの組織が、常に電話番号をロンダリングしながら
架かる筈のない洋上からある種の工作をしてまで
ひっきりなしに架電をしている。
となると、自ずと奴らのしていたことが分かります。
日に数千件の090のアプローチは、
ある種のターゲットを探している行為であり、
090のひっきりなしのフォローというのは、
請求・・いや、督促、脅迫と言った方がいいでしょう。

そう、YプロジェクトのYは、『ヤミ金融』のY。
FプロジェクトのFは、『振り込め詐欺』のFです。
これに違いありません!」

《つづく》



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posted by maruzoh at 17:17| Comment(0) | ◆王様 対 皇帝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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