やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













   【maruzoh's profile】
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2011年11月19日

王様 対 皇帝 第20回 モンタージュ


〜憧話 こころ王国 episode 2〜
王様 対 皇帝 第20回 モンタージュ 


 ココロニア王国、王宮。モダンな造りの宮殿の最上階。
国王の執務室に国王とMARUZOHくん、そして、文部副大臣、タケルくんの4人がいました。

「で、タケルくん。その誘拐犯の男と言うのは・・・」

 MARUZOHくんの問いにタケルくんが、一つ一つ思い出すように答えます。

「背の高さは、180センチくらい・・・
サングラスにモジャモジャヒゲで、
グレーの作業着を着てました」

「かなり身長が高いんだね。
サングラスにヒゲは、恐らく変装だろうね」

 その言葉を遮って、文部副大臣がスケッチブックを手に訊ねました。

「もう少し、顔の特徴を聞けるかな?
例えば、顔の形とかは、どうだった?」

「ちょっと・・痩せ気味かなぁ。
頬骨が出てる感じ・・・」

「なるほど、こんな感じ?」

副大臣は、さらさらっとペンを走らせるとタケルくんに見せました。

「うん、そんな感じ・・・
いや、そこまでは痩せていないか」

「じゃあ、こんな感じ?」

副大臣が、またさらさらっとやります。

「そうそう、そのくらい」

「髪の毛はどうだった?長かった?短かった?」

「長くって、タオルを巻いてた・・」

「鼻は、どうかな?」

「鼻・・・鼻は、高かった。横にも大きくって・・・」

タケルくんに質問しながらも、副大臣の手は忙しく動き続けています。

「眉毛は?」

「太かった、サングラスからはみ出してたもん。
げじげじ眉毛って言うの?」

「なるほど・・・・」

その他にもいくつかの質問を繰り返し一人の男の顔が浮かび上がってきました。

「じゃあ、全体は、こんな感じかな?」

 副大臣が描きあげたモンタージュの絵がタケルくんの目の前に差し出されました。タケルくんは、しばらくそれを見つめていましたが、

「う〜ん、確かに似てるかもしれない・・・」

と言いました。それは少し、不安げな声でした。

「タケルくん、ありがとう」

 王様はタケルくんに例を言うと、執事を呼んでタケルくんを隣の部屋で休ませることを命じました。そして王様は、隣の部屋の鍵がコトリと閉まるのを聞いてからMARUZOHくんと副大臣を手招きし、額を寄せるようにして、ひそひそ声で言ったのです。

「文部副大臣。
そのヒゲとサングラスを、消しゴムで消してみてください・・・」

 副大臣は、鉛筆書きのデッサン画の口から顎にかけてのヒゲとサングラスを言われたとおりに消しゴムで消しました。王様はそれをまじまじと覗き込むや、息を飲んで頭を抱えてしまいました。

「と、父さん、どうかしましたか?」

 MARUZOHくんが心配そうに問いかけます。副大臣は、初めからそれが何かわかっていたようで、苦虫を噛み潰したような顔をしています。

「MARUZOH、私はね、この人物に会ったことがありますよ。
ガルル皇帝がやってきた、2週間ほど後・・・
まさに、この部屋でね」

 それを聞いてMARUZOHくんも、ピンと来たのでしょう。思わず、ガタンと席を立ってしまいました

「ま、まさか、地質調査を行うと挨拶に来た・・・」

「そう、タケルくんのお父さんです。
いいですか?これは、タケルくんには、絶対に、絶対に秘密ですよ。
あのモンタージュを見たタケルくんの声や表情。
彼はきっと、何か漠然とした不安を感じているのです・・・」

 王様が重々しい口調でそう言ったのと同時に、入口のドアがバタンと乱暴に開かれました。

「し、失礼しますっ!
CDのプリントアウトが終わりました!
こ、国王、これは、とんでもない代物ですよ・・・」

 そこには、綴じてもいない紙の束を抱えた法務大臣が、真っ青な顔をして立っていました。

《つづく》



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posted by maruzoh at 08:17| Comment(0) | ◆王様 対 皇帝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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