やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2011年11月01日

王様 対 皇帝 第2回 皇帝の提案


〜憧話 こころ王国 episode 2〜
王様 対 皇帝 第2回 皇帝の提案 


 おっとり刀で駆けつけた執事長に向かって船上から発せられた皇帝の声と言ったら、まるで周りの空気を引き裂いてしまいそうなそんな迫力のある声でした。
 執事長は、それでも平静を保ち、努めて冷静な声で語り掛けました。

「私は、ココロニア王国執事長の宇田川と申すものです。
これは、国王への正式な謁見のご希望なのでしょうか?
失礼ですが、このような大船団を率いての示威行為、
正直、友好的なお話とは思われませんが・・・」

 皇帝は、笑いながら答えました。

「わははははは・・
これは、驚かせてしまったのであればお詫びしましょう。
なにせ、我々『千年帝国』は、国土を持たぬ国家。
この船が我々の帝国そのものなのです。
この船で暮らし、この船で子供を増やし、
この船で全世界をまたにかけたビジネスをしております。
いつも、この5隻の船が寄り添って生活しています。
決して我々の力を誇示する為に
船団を引き連れてきたわけでないことをご理解いただきたい」

 『千年帝国』とは、国土を持たない国家?それは、海の流浪の民みたいなものでしょうか。それとも、海の遊牧民?ビジネスとは・・・
執事長は、そんな風に考えていました。
更に皇帝は続けました。

「今回の我々の目的は、実に単純明快。
ビジネス、提携です。
共に独立を目指す小国家同士が、
経済的に手を組んでいこうではないか、というわけです」

 執事長は、皇帝にその旨を国王に伝えると告げ、国王がいるココロニア宮殿に急ぎました。なあに、走っていけば5分とかからない場所です。
 バブル崩壊の頃、開発途中で頓挫したリゾートホテルを改装した宮殿は、名前こそ『ココロニア宮殿』となっていますが、丸みのある非常にモダンな、お洒落な建物です。その最上階に、王様夫婦と丸蔵くんは住んでいました。同じ階の別室には、執務室、応接室、会議室などがあります。
 王様はちょうど朝の散歩から帰ったところでした。今日の王様のお散歩コースは、ココロニア港やアッタカ峠の海側とは反対側、ウキウキ山やスガスガ沢の方でしたので、王様は皇帝のことも黒い船団のことも全く知りませんでした。
 執事長がかくかくしかじかと、先程目にしたこと、耳にしたことを王様に伝えました。

「ふうむ。 千年王国の皇帝は、
ココロニアとビジネスがしたいと言いましたか」

「はい、さようでございます」

「特になんのビジネスとは、言っていませんでしたか?」

「言っておりませんでしたが、
私の思うには海運業か、遠洋漁業じゃないでしょうか?
大型船には相当な積載量がありそうですし、
この島に倉庫や冷凍庫でも作りたいとかいう話では・・・」

「ふむ、あり得るでしょうな。
しかし、想像しても話は進みません。
国土を持たない国家というのにも興味がある。
千年帝国皇帝を、国賓用応接室にお招きしなさい」

「はっ、かしこまりました」

 執事長は踵を返すと、再度ココロニア港の皇帝の下へ走っていきました。

《つづく》



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posted by maruzoh at 10:25| Comment(0) | ◆王様 対 皇帝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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