やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













   【maruzoh's profile】
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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2011年09月26日

ツノナシオニ 第2回 参観


ツノナシオニ 第2回 参観 


 それからの僕は、心があっちにいったり、こっちにきたりと落ち着かないまま、あっという間の2日間を過ごして、授業参観日の当日になった。
 お父さんに会いたいという気持ちは、前にも増して強くなっていたけれど、それと同じくらい不安も増していた。
 大概人間は、悪い方悪い方にものごとを考えがちになるのが多いらしい。
 僕もその仲間の1人になっていたんだろうか、「お父さんは、どんな格好で来るんだろう」とか、「まさか懇談会には、出席しないだろう」とか、いろんなことを考えてしまう。
 そんな僕の心配をよそに、6月第3日曜日の小学校は、まるで平日のようないつもの顔で僕らを教室に迎え入れていた。
 今日は朝の会から4時間目までの全部が開放授業ということで、お父さんたちは、正面玄関の受付さえすれば、好きな時間にやってきて、好きな時間に帰っていけることになっている。
 僕はこの学校に転校してきてまだ2ヶ月だから、授業参観は初めてなので知らなかったけれど、初めての授業参観の1年生は別にして、お父さんたちも1日付き合っているのも大変らしくて、ほとんどのお父さんは2〜3時間目あたりからやってきて、帰りの会が終わってから子どもと一緒に帰るらしい。
 朝の会が始まると、僕ら4年1組の教室にも、熱心なお父さんたちがちらほらと姿を見せ始めた。
 よっぽど似ていない限り、本当は誰のお父さんかはわからないはずなのに、それが僕らにはすぐ分かってしまう。
 なぜかって言うと、お父さんが入ってきた子は、照れくさそうに下を向いてしまうし、気にしてないように見せかけていても、どうしてもチラチラと後を盗み見てしまう。
 お父さんの方も、みんなに気づかれないように「よお」なんて具合に小さく手を上げたりする。

「あれは、タッちゃんのお父さんだったんだ」

「へえ、すごくイケメンじゃない?」

「かっこいいね、いいなぁ」

 最初に入ってきたポロシャツに長髪のかっこいいお父さんを見て、みんなが少し羨ましがったそのすぐ後だった。
 クラスの後の出入口をくぐる様にして、黒に黄色の縦縞の派手なスーツに身を包んだ身長2メートルをゆうに越す人影が、のっそりと現れた。
 クラスにどよめきが起こった。
 西原先生も、思わず口をあんぐりしてしまった。
 僕の、僕のお父さんだ。
 僕がとっても会いたかった、強くて、やさしい、僕の大好きなお父さんだった。

《第3回へつづく》




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  児童小説 ツノナシオニ

posted by maruzoh at 12:55| Comment(0) | ◆ツノナシオニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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