やさしいあなたに、そうでないあなたにも。
                        いろんなあなたに、こころの言葉。













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名 前/maruzoh こと 熱田丸蔵
出没地/和光、富士宮、麹町
誕生日/9月7日 乙女座
好きなもの/こども、詩、絵、童話、小説、音楽、お酒、美味しいもの、犬、野球、寺、神社、花、ギター、家族
とても影響を受けた人/灰谷健次郎さん、鹿島和夫さん、ドン・カ・ジョンさん、かしわ哲さん、PANTAさん、ジョン・ライドンさん、小澤征爾さん、帚木蓬生さん
maruzohより一言/運も、人も、夢だって、欲しがり過ぎると逃げてっちゃう。幸せは、み〜んな天下のマワリモノ。みんなで仲良く分け合おう♪

2011年08月22日

まりなさんと王様 第1回 ダンテBAR


〜憧話 こころ王国 episode 1〜 
まりなさんと王様 第1回 ダンテBAR 


街灯に照らされた銀色の霧雨が、風に舞いながら、
色づきかけた街路樹をやさしく包んでいます。
よくある都会の街角の、ほどよい秋の夜から、
この物語は始まります。

ジャズの店「ダンテBAR」。
レンガを基調とした洒落た作りのこのお店は、
丸テーブルが5つに、カウンター席が8つ、
満員になっても40人足らずの小さなお店です。
店の中央には、古びたピアノが1台。
44歳で脱サラしたマスターの秘蔵のレコードと、
『氷川まりな』さんの歌と演奏を楽しむお店です。

「まりなちゃん、そろそろ看板にしようか?
給料日前の霧雨とジャズは、どうにも相性が悪いらしい」

「ダンテBAR」の閉店は、
いつもは深夜12時を回った頃なのですが、
こんな天気の今日は、全くの、さっぱり。
11時を過ぎても、お客さんが来る気配さえありません。

「私の大切なレコードの溝をすり減らすだけの為に、
店を開けとくわけにもいかんからなぁ・・・」

今日に限らず、「ダンテBAR」は、
決して流行っているお店では、ありませんでした。
まりなさんは、このお店で歌いだして半年になりますが、
まだ、座席が全て埋まった光景を見たことがありませんでしたし、
お給料も、とても人に言えるような金額ではありませんでした。

でも、まりなさんにとって「ダンテBAR」は、
大好きな歌やピアノの勉強のできる、大切な場所でした。
まりなさんのジャズシンガーになる、という夢を、
マスターも心から応援してくれていました。
ほんの僅かではありますが、ファンと言えるようなお客さんもできました。

「まりなちゃん、表の照明落としたら、軽くモップかけといて」

「はあい、マスター。終わったら少し練習してもいいですよね」

まりなさんが、入口脇のにスイッチに手をかけようとした、その時です。

「おや、失礼。 もう、お仕舞いでしたかな?」

暗がりからちょっぴり太目の人影が現れました。

「いえいえ、大丈夫ですよ。 さあ、ど・・・」

「どうぞ」と言いかけたまりなさんは、息を呑んで、絶句してしまいました。
そこには、王冠にステッキ、真っ赤なガウンに縞のパンツ。
どこからどう見ても、正真正銘の『王様』が立っていたのです。

《つづく》




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 現代小説 こころ王国 まりなさんと王様

posted by maruzoh at 16:52| Comment(0) | ◆まりなさんと王様 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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